論文試験の点数の取り方について(2)

4.弱点のない実力が重要

 最終的には、どのような法域、どのような論点に対しても、大多数の受験者が書くような答案を作成できるようになることが重要です。これは、軽く前述しましたが、論文試験の採点は、合格者の大多数が書いた箇所に大きな点数が配点されるという傾斜配点になっている都合です。合格不合格をつけないといけない都合で、予備校の答練とかとは違い、受験者で書いている割合が高い論点ほど、配点が高得点になるようです。

 具体的には、均等論と、PBPクレームの論点があったとします。10人受験して均等論を8人が書いてきて、PBPは二人しか書いてこなかった場合、おそらくPBPは書かなくても合格します。さらに言えば、均等論だけ書いた人は合格の可能性がありますが、PBPだけしか書けなかった人はほぼ不合格になります。

 つまり、大多数の受験生が書いてくる答案を書き負けないことが必要になるので、全法域に対して弱点がない実力が重要になります。また、本試験は、試験の運営機関が予備校の教材をよく研究しているため、大体初めて見るような問題になることが多いです。このため、予備校の答練や模試でよく出る論点ばかりを鍛える対策を行った場合は、その穴を突かれて本試験では点数が伸びなくなってしまいます。

5.論文試験の点数の付け方について

 前述の通り、論文試験は、文章であるため、明確な点数がつけづらく、人によって同じ答案を採点した場合であっても、点数がバラバラになってしまう傾向があります。それでは、実際問題、論文試験では、どのように点数がつけられているのでしょうか。本試験については、詳細の部分は、当然秘密になっているのですが、ここでは、参考に予備校の答練や、模試についての採点方法について説明します。本試験も、これと同等の内容という説があるためです。

 まず、点数の付け方の大前提としては、問題が出てきて、設問ごとに配点があって、当然ですが、その点数の合計が最終の点数になります。では、設問ごとの点数はどうやってついているんでしょうか。短答の問題であれば、正解と不正解との判定は明確なので、解答が合っていれば点数が入り、間違っていれば点数が入りません。

 この点で、論文答練や模試の場合は、その判定を採点者が行う点が短答答練と違います。この辺の採点基準が、一気にどこのバイトの人がやったのか分からないレベルの曖昧なものになるわけです。ただ、目安になる採点基準は結構明確です。

 とりあえず、LECの答練を受けたことがある方は、解答レジュメの後ろの方の配点表を見てみると良いと思います。採点基準はほぼこれが全てのようです。

 表に名前が出るような有名な講師が論文答案を採点する場合は、とりあえず内容を確認して、全体の心証で超ざっくり採点する場合があります。あれは、長年の経験が必要で、普通の採点バイト(といっても概ね合格者ですが)とかにはできません。そうなると、どうなるかというと、配点表に書いてある箇所を採点する答案中から探してきて、書いてあったら解答が正解になり項目の点数が入るというロジックになります。

 また、配点表に書いてある前後の内容が書いてあっても、法律としては正しいけど、全く違う措置等は、採点側も困ったことに点数をつけられないようです。配点表に抜き出してある部分の内容が全てです。

 つまり、対策としては、みんなが書いてくるキーワードや、レジュメで暗記したキーフレーズを確実に記載することが重要と言うことになります。すると、配点表に記載されている箇所に引っかかるため、どんどん加点されていきます。

 裏を返せば、言葉を尽くして、内容としては大体同じようなことを言っていても、キーワードが確実に上がっていなければ、その部分はどんなに書いても0点と言うことです。ここが初学者が特に陥りやすい箇所なので、注意が必要です。採点者が理解していると判断するためには、明確なキーワードが必要なようです。本試験の採点も、基本的には同様の内容であると考えられています。

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事務所で働く一応弁理士です。 国内特許系メインの日々の業務とか、試験対策ネタとか書いています。 受験時代は某L社系列の某B,M講師をメインに習っていました。 Copyright (C) 2010 - 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

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